中国の複合商業施設 三里屯VillageとThe MixC 万象城

5月 12th, 2012 by Taguchi Leave a reply »

ここ数年、中国の仕事に関わる機会が多く恵まれています。三月の終わりに、いくつかのプロジェクトのワークショップやミーティングに中国に行っていました。一つのプロジェクトは、商業を中心とした複合施設ということもあり、出張に兼ねて、中国のランドスケープデザインで何が出来るか?現地の素材・仕上げ・職人の質だったり、植物、スケール感を捉えるために、仕事の合間をぬって、いくつかランドスケープを見てきました。北京では隈研吾の三里屯Village,深圳ではThe MixC万象城というプロジェクトです。特に後者のプロジェクトには、しっかり出来ており、関心しました。ここまでの質が出来るのなら、米国や日本とあまり変わらないのでは?と思い、私もしっかり設計に取り組もうとモチベーションを上がりました。

三里屯Village

三里屯Village。右側の建物にUNIQLOが大きくお店を構えている。


The MixC

The MixC万象城。Louis Vuittonのお店が左側に入っている。


今回は、中国のランドスケープの質が本当に上がったことを示す好事例のThe MixC商業施設を紹介したいと思います。丁度、ショッピングモールの中にモデルが展示されており、プロジェクトの全体像を見ることが出来ました。
The MixCの全体開発のモデル。商業、ホテル、高層住宅の複合開発。

The MixCの全体開発のモデル。商業、ホテル、高層住宅の複合開発。


ホテル(左側の高層ビル)にはグランドハイアット、商業施設に入っているショップも以下の通りで、東京の六本木や銀座のブランドショップと引けをとらない並びになっています。

LOUIS VUITTON, GUCCI, HERMÈS, PRADA, Dior, FENDI, Salvatore Ferragamo, Cartier, BVLGARI, DOLCE&GABBANA, TIFFANY&Co., MONTBLANC, miu miu, BOTTEGA VENETA, Ermenegildo Zegna, Alfred Dunhill, BOSS, ESCADA and EMPORIO ARMANI

ランドスケープのほうは、御影石の舗装、バナーのついたライティング、噴水を中心にシンプルによくまとめてありました。施工の精度や維持管理も、他の中国のプロジェクトと比べて、とても良く出来ていました。

ショップに囲まれた中庭広場。暖かな気候を活かしたアウトドアカフェで賑わう。右下は、中国黒色の御影石を利用した噴水。


広告バナーのついたライティング。商業らしい賑わいを作り出す。思い切りつけたアップライトも、バナーのビジュアル性を引きたてる

商業施設のブリッジ。エントランスを演出する。

商業施設のブリッジ。エントランスを演出する。


グランドハイアット深センのエントランス部。Porte-cochère部のライティングが目を引く。

後々、知ったのですがグランドハイアットには、以前にコラボレーションで仕事をした日本のインテリア事務所のSuperPotatoの設計の1881, La Terrazzaが入っているそうです。今度、深圳に行く際には、立ち寄ってみようと思います。
また、中国のクライアントからの注文に一つ一つの商業店舗が隠れないように、あまり樹木を植えないでほしい。人が多く集まれるスクエアのような舗装を中心とした大広場が欲しいと言われたのが、このアーバンランドスケープを見て、とてもよく理解できました。やはり現地に行って、実際に自分の五感で感じてみる、これに勝るランドスケープの勉強方法は無いように思います。

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