Bryant Park(ブライアントパーク): ニューヨークの都市公園

9月 20th, 2010 by Taguchi Leave a reply »

毎年、9月の初旬(Labor Day Weekend)になるとニューヨークを訪れるというのが、ここ数年の私の恒例イベントになっています。このニューヨーク旅行は、テニス好きな私が大変楽しみにしている、全米オープン(世界四大大会の一つ)を見に行く為です。大抵、丸一日はテニス観戦をし、他の日は、大学時代の旧友に会ったり、美術館などを回ったりします。マンハッタンにある新しいランドスケープ・建築・まちなみ等を見ることは、デザイナーとしての自分に良い刺激を与えてくれます。
 

Bryant Park (ブライアントパーク)

Bryant Park (ブライアントパーク)


 
さて、ニューヨークには、東京のように見所がたくさんあるのですが、その中でも私が大変気に入っている公園が、このBryant Park(ブライアントパーク)です。都市の一角に突然現れる、明るい緑の芝生のオープンスペース。そこで、Movable Chairs(自由に動かせる椅子)を自由気ままに利用し、様々な人々のアクティビティーがこの公園を魅力的にしています。
 
Bryant Parkの芝生の上で日向ぼっこをする。

Bryant Parkの芝生の上で日向ぼっこをする。

日向ぼっこしたり、
 

椅子を利用して、その周りを走り回る。鬼ごっこ?

椅子を利用して、その周りを走り回る。鬼ごっこ?

子供と遊んだり、
 

周辺の建築や風景の写真を撮る。

周辺の建築や風景の写真を撮る。


 
観光客は、記念撮影をしたり、人それぞれの使い方が出来ます。きっと、このような芝生のことをMulti Activity Space(多目的広場)と呼ぶと「なるほど。」と思います。さらに、何気のない芝生ですが、この手軽な椅子は、盗まれても構わないのか?と心配されそうですが、その事を気にせずに、これを計画し実行したところが素晴らしいところです。
(次回に続く。。。)

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4 comments

  1. ota michiyo より:

    ↑のMoval chairs、デザインもシンプルで素敵ですね~♪
    色もさりげなく緑で、テニスもできそうですね(笑い)
    公園内を持ち運び、移動できるのもいいですよね~

    それにしても美しい芝生です!ロンドンを思い出します!

    日本では芝生の生育が難しいのですか?メンテナンスが
    大変なのでしょうか?都会の公園に芝生があっても
    ↑のようなOpen spaceではなくKeep off the grassという
    冷たい感じがして残念です。景観だけ重視して公園をデザインしても、それが人々を癒し、役立つものでなくては
    いけないでしょう?

  2. Taguchi より:

    実は、この芝生に関する質問は、鋭いところを突いていますね。正直言って、少し答えに困ってしまいます。以前に、日本のジメジメした土地が芝生にあまり向かないというのは聞いたことがあります。他に、わたしの私見になりますが、一般的に芝生に庭を持たない日本の個人住宅の環境では、多くの人がどれだけの頻度で芝を刈り、メインテナンスする必要があるのか分からないのも影響していると思います。つまり、芝のメインテナンスにかける料金が少なすぎるのかもしれません。

    私の大学時代の研究室の先生が、芝生学会の会長だったので、今度、先生の意見を聞いてみることにします。

  3. Taguchi より:

    大学の先生に日本の芝生について伺う機会がありました。その話と私の調べた内容によると、芝生(芝草)は降水量が年間600mmくらいで、寒すぎず、暑すぎずのところが好きだという性質があるようです。東京の年間降水量は1466.7mm、日本全体をみても1500~2000mmぐらいの場所が多いですから、芝生の生育環境にとっては、水や湿気が多すぎるようです。また、土壌において火山灰系や粘土層を含むことが多いですから、芝草の生育条件における排水の点においても注意しなければなりません。多くの芝生は砂質の通気性の良い土壌をこのみ、水が溜まってしまう場所では、枯れてしまいます。ですから、日本は、芝生を綺麗にたもつのに、基本的に欧米に比べるとハンディがあるということが分かりました。

    現在、日本でよく使われる芝には、在来種のZoysia japonica(ノシバ)、Zoysia matrella(コウシュンシバ、通称「高麗芝」)などがあります。の地に沿って成長する匍匐型があります。この種類は、暖地型芝生(夏シバ)と呼ばれ、冬の気温が10度以下になると、葉が枯れ休眠状態に入ります。多くの方が思っている明るい緑色では無くなってしまうのです。一方、欧米の在来種の西洋芝には、クリーピングベントグラス、ケンタッキーブルーグラス、ペレニアルライグラス、フェスクなどといった寒地型のものがあり、寒い気候においても緑を保つことができます。
    ちなみに、イギリスのウィンブルドン(Wimbledon)のテニスコートにおいては、ライグラス(Ryegrass)類が使用されているようです。
     
    <参考資料>
    芝生の庭づくり
    http://sibatuku.com
    芝生きっずクラブ
    http://www.koutei.jp/kids/
    芝生スピリッツ
    http://www.shibafu.com
    日本の年間降水量
    http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q1018058900
    Bryant Parkにおける芝生の土壌改良
    http://blog.bryantpark.org/2011/04/when-will-lawn-be-open.html
    http://blog.bryantpark.org/2011/03/lawn-improvements-in-progress.html

  4. mee,Ota より:

    芝についてのコメントありがとうございます。

    >多くの芝生は砂質の通気性の良い土壌をこのみ、水が溜まってしまう場所では、枯れてしまいます。日本は、芝生を綺麗にたもつのに、基本的に欧米に比べるとハンディがあるということ<・・・・ なるほど・・・

    最近は都心部の公園、屋上庭園に芝生の広場が作られ、冬は「芝養生中」の看板があり、しっかり管理されているようですが、英国に比べてかなり少ないです。高温多湿の日本ではやはり芝の生育が難しいのですね~

    Wimbledonの芝はRyeだと聞いた記憶があります。昔は70%、現在は100%Ryeだそうです。この芝の管理がものすごく大変なのだそうで、天候は勿論、カラス、キツネなどの天敵からも守らないといけないらしいです。
    Wimbledonは試合前、ガイドツアーが開催され、会場内を見学できます、田口さんのように専門的知識をお持ちだと芝、一つをとっても興味深いだろうと推察します。

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