サステイナブルなランドスケープデザイン・計画の動画

4月 5th, 2011 by Taguchi Leave a reply »

日本では、桜が咲く美しい時期でしょうか?海外に住む私にとっては、薄ピンクの色に染まる日本の町並みが恋しくなります。同僚は、先週末に米国のワシントン州で、日本から寄贈された染井吉野(Prunus × yedoensis)の桜を観てきて感動したと言っていました。(米国ではYoshino Cherryと呼ばれています。)
さて、この4月は、私達ランドスケープアーキテクトにとっては、National Landscape Architecture Month(ランドスケープ月間)でもあるのです。ASLAでは、この月間を契機に、「未来をデザインする – サステイナブルランドスケープ」(Designing Our Future:Sustainable Landscape)と題したウェブサイトを作り、ランドスケープの普及推進に心がけています↓
http://www.asla.org/sustainablelandscapes/
ウェブサイトでは、20のサステイナブルなケーススタディと共に、6つの動画が公開しています。この動画がとても簡潔に、よく出来ているので、紹介させて頂きます。


↑サステイナブルな住宅外構・ランドスケープの計画・デザイン
キーポイント:米国の住宅は、国の全体エネルギー使用量の約22パーセントを消費している。(エネルギーは、電気、石油、天然ガス、石炭を含む。)一個住宅あたり、年間70 million BTUsの使用量である。ランドスケープにおいて、以下の点を考えることにより、冷暖房の費用を夏において約7-47%、冬において2-8%節約出来る。(米国の郊外型住宅を参考にしているので、日本ではこれより低い数値でしょう。)

  • 太陽の動きを考え、高木を植える。夏季の暑さに対処するため、住宅の東、西、南西に落葉樹を植えることにより、緑陰が住宅を涼しく保つ。冬季の風から住宅を守るため、北西に常緑樹、潅木を植える。
  • 木を植えることにより、木陰ができ、道路のアスファルトや舗装面への熱の吸収を防ぎ、ヒートアイランド効果を抑制することが出来る。
  • 屋上緑化、壁面緑化を住宅の断熱材のように利用する。南側の屋根には、ソーラーパネルを乗せる。ここでは述べていないが、太陽熱温水器は、非常に効率が良いので使用を考えても良い。

他にも以下の、建設工事の過程におけるサステイナブルな建設方法も面白いと思いますので、良かったらご覧下さい。

Building a Park Out of Waste from ASLA on Vimeo.

要点としては、以下にリサイクルな素材を利用するか。米国においては、全体の二酸化炭素流出量の約5,5%が建築工事から出ていることが挙げられています。

原発の事故以来、エネルギーについて、本格的に考えなくてはいけない時期だと個人的に考えています。ランドスケープの分野も、環境という点で多くのことを将来の為に変えていくことが可能でしょう。エネルギーを作るという事は、難しいですが、エネルギーを使用しないということは、個人レベルで出来るので、これから努力していこうと思います。

参考資料
http://architecture2030.org/the_problem/buildings_problem_why
http://www.washingtonpost.com/wp-dyn/content/article/2010/09/29/AR2010092906585.html?sid=ST2010092907824

関連記事

Advertisement

コメントを残す

Comments links could be nofollow free.