Posts Tagged ‘ランドスケープ’

ランドスケープ留学のアドバイス -日本とアメリカの大学・大学院

4月 17th, 2010

3週間ぶりのブログが更新になります。仕事の締め切りや初めて両親がアメリカに訪問し親孝行に励むなど、少し忙しくしていました。

この間に、偶然、明治大学時代にお世話になった先生から連絡があり、ランドスケープデザインのやる気があり、海外に興味がある子がいるから少し相談にのってくれないか?という連絡がありました。私のほうは、まだまだ未熟者なのですが、アメリカでランドスケープを勉強し、仕事をする生活もすでに7年以上の年月が経っており、私のほうで良ければ相談にのりましょう♪と心よく引き受けることにしました。

今回は、その学生から質問があったことは、他のランドスケープ、もしくは建築やインテリアデザインなどの学生達も同じような疑問を思っているのではないか?と思い、ブログにすることにしました。

ルイジアナ州立大学キャンパス

ルイジアナ州立大学キャンパス 2回目の留学(2003-2005)


 
 
■海外(アメリカ)でランドスケープデザインの仕事で働くためには、どの程度の英語力が必要でしょうか?
 

  1. 本気で、こちらでランドスケープアーキテクトと働くためには、まずアメリカのランドスケープ・アーキテクチュア学科の大学、もしくは大学院を卒業する必要があると思います。 » Read more: ランドスケープ留学のアドバイス -日本とアメリカの大学・大学院

ランドスケープと時間管理、そして基礎技術とコンピューター・テクノロジー (留学した頃から就職・実務まで…)

3月 20th, 2010

「プロフェッショナルとしての時間管理、つまり仕事と私生活のバランスを上手く保つか?」
「限られた時間の中で私たちのデザインの質を上げる共に、クライアントが満足するプロジェクトをするか?」

最近、ランドスケープの仕事をしている際に、時間と仕事について考える機会がありました。この時間については学生時代にインターンをした頃からプロフェッショナルの仕事をしている現在まで、難しい課題だな。。。といつも思っています。
 
時間とランドスケープの仕事
デザインの仕事では、設計時間を多くかけたからといって、それがいつも最高に素晴らしくなるといった保証はありません。反対に時間が少なくしたから良いという訳でもありません。適度にバランスを取れた設計時間を見出し、計画・デザインをするという行為に、現在のランドスケープアーキテクトはチャレンジする価値があるのではないか?と個人的には思っています。
では、どのように時間を扱ったら良いのか?ということになりますが、それについては、まず私達ランドスケープアーキテクトの仕事の成り立ちを理解し踏まえる必要があるでしょう。
ランドスケープの仕事は、簡潔に表現すると、クライアントから依頼をもらい、それに対してランドスケープの観点からのソリューションを出すというサービスになります。そして、クライアントは私たちのソリューションやアイデアを含んだデザイン資料やサービスに対して設計料金を払います。この設計料と仕事の関係については、もしクライアント側の方であれば、私達デザイナーの精神的労働と言う時間を理解してくれると有難いですし、デザイナー側の人であればクライアントが報酬を払っているという時間を利用しているという事を大事にする必要があると思います。

Time -  時間…

Time -  時間…

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Promenade Plantée パリの空中公園は地上の公園へと繋がる

3月 11th, 2010

ブログ「Promenade Plantée パリの空中公園」の引き続きです。今回は、なぜこのパリにある長距離の緑空間(公園+緑道)が素晴らしいか?説明したいと思います。その理由は、この緑の繋がりは、ある地点にに来ると、伝統的なフォーマルな空間からコンテポラリーな公園へと変化する魔法のような緑空間にあるのです。
 
前回に紹介したように、Promenade Plantée(プロムナーデ プランテー)の緑道部分は、クラシックかつフォーマルな様式を取り入れた公園です。これらは、パーゴラ柱やアクシス(中心軸)を意識した長方形をした水盤などのランドスケープ・エレメントに忠実に表現されているかと思います。

深緑色をしたトレリスと球盤

バラを絡ませた深緑色のトレリスと球盤

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Promenade Plantée パリの空中公園

3月 4th, 2010

以前にニューヨークに出来たばかりの新しい公園 – The High Line Parkを紹介しました。今回は、その先例となったパリにあるPromenade Plantéeを紹介したいと思います。私が訪れたのは、大学院を卒業した後すぐの2005年9月ですから、少し情報的には古くなりまが、私のスケッチブック(ジャーナル)にも素晴らしい線路高架を利用したプロジェクトと書き記してあり、とても記憶に残るユニークな公園です。
 

屋上公園の下には、ブリックのファサードをもつアート・クラフト系のショップが並んでいます。

屋上公園の下にある、ブリックのファサードをもつアート・クラフト系のショップ


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出来るだけダムに頼らない治水対策 – 今後の治水対策のあり方への提案

2月 27th, 2010

先々週は、週一回の更新を決めていたランドスケープデザイン日誌の更新をついついサボってしまいました。実は言うと、国土交通省河川局河川計画課が「今後の治水対策のあり方に関する意見募集」というものをしていまして、私も国民の一人として『何かランドスケープの観点から提案できるのではないか?』と考え、まだまだ未熟者ですが提案させて頂きました。それに時間を費やし、ついつい更新出来なかったのです。。。
この提案はランドスケープのコンペティションと異なり、別に提案したからといって、賞や報酬がある訳でもありません。なぜこの意見募集に提案することにしたのか?ということですが、私は【日本は世界の国に比べて水資源があまりにも豊富であるので、少し粗末に扱いすぎる】と考えているからです。それ故に、ダム、調整池、雨水・下水管などのハードなインフラをつくり、あまり人々が見えない場所でその処理を行い、それに対して国民は何も違和感が涌かないというのが現状です。
ダムというものはとても一般の人でも目に見えわかりやすく、今回、民主党の前原さんが国土交通省の大臣になった後でも問題視されました。そして、廃止もしくは再度検討ということになりました。いくらダムが治水をすると共に発電したり、まちおこし面的な多目的な意図があるかもしれませんが、個人的には作らなくてよいのであれば、それにこしたことはないと言うのが私見です。さらに、これとともに私たちの多くの税金が使用されている地中に埋まっている巨大トンネルのような調整池も問題するべきだと思っているのですが。。。これは人目につかない為に、あまり話題にあがりません…話が少しそれますので、これまでに。
さて提案の件ですが、明治大学客員研究員の菊池佐智子さんとのコラボレーション提案になります。私たちはグリーンインフラを用いた治水対策というものを提案させて頂きました。

今後の治水対策のあり方に関する意見① グリーンインフラ、バイオリテンション、屋上緑化・屋根緑化

今後の治水対策のあり方に関する意見① グリーンインフラ、バイオリテンション、屋上緑化・屋根緑化


グリーンインフラとしては、バイオリテンション(Bioretention)を中心とし » Read more: 出来るだけダムに頼らない治水対策 – 今後の治水対策のあり方への提案

植栽デザイン Planting Design

2月 23rd, 2010

フロリダの住んでいる町(Fort Lauderdale)で、Secret Garaden Tourというイベントを通して、億万長者の有名人や園芸愛好家の庭園を見る機会がありました。そこで感じたのは、いくらお金をかけていても味気のない庭であったり、もしくは、ちょっとした庭でも、これは良いなと思われるものに分かれました。その違いは、どこにあったかというと、植えてある樹木、灌木、グランドカバーといった植栽だと私は思いました。(残念ながら防犯の都合上、一切写真を撮ることが出来ませんでした。。。)
そこで、今回は植栽デザイン(Planting Design)について触れてみたいと思います。植物というのは、どうしてもランドスケープ・アーキテクトの仕事をしていると、この部分に関わらないと言う訳にはいきません。今回、この記事を書いているときに、米国のLandscapeArchitecture大学院時代にPlantingDesignという授業を受けた時の教科書や、仕事を始めてから購入した本を久しぶりにパラパラと読んでみました。正直言いますと「これだ!」っていう本が無いのが本音ですが、いくつか挙げてみることにします。 

さて、話を植栽デザインの方向に » Read more: 植栽デザイン Planting Design