今回は、短く簡潔にブログさせて頂きます。
以前から、いくつかランドスケープの留学に関する質問が私のところに寄せられましたが、なかなか米国にある大学を日本から調べることはなかなか苦労すると思います。Landscape Architecture Magazine(March, 2010)にまとまった記事がありましたので、皆さんとシェアしたいと思います。
全ての記事のPDFのダウンロードは » Read more: ランドスケープ留学のアドバイス 続編03 (ランドスケープ留学関連の記事)
今回は、短く簡潔にブログさせて頂きます。
以前から、いくつかランドスケープの留学に関する質問が私のところに寄せられましたが、なかなか米国にある大学を日本から調べることはなかなか苦労すると思います。Landscape Architecture Magazine(March, 2010)にまとまった記事がありましたので、皆さんとシェアしたいと思います。
ランドスケープに関わっていると、いろいろな履歴・職歴などを持った設計者や業界の関係者の方に出会うことが多くあります。環境やランドスケープといった広範囲なものを対象としている為、いろいろな分野の人達がランドスケープに興味を持ち、勉強し、仕事に就くという事実があるのでしょう。
このブログを始めてから、ランドスケープ留学について、いろいろな人達から問い合わせや反響がありました。そして最近、少しびっくりしたのが、現在、アフリカでボランティアしている日本人からのお問い合わせです。。。世の中、本当に広いものだと感じると共に、ランドスケープの分野にもグローバル化が進みつつあることを実感しています。そして、よく聞かれる質問の一つが、ランドスケープの経験が無いのですが、留学したいというものです。
以前にも書いたかもしれませんが、米国のランドスケープアーキテクチャーの大学院においては、多くの学生が、学部生の時にデザインの勉強をしてなかった人達で大半を占められます。同僚の大学院を出た人達に聞いてみると、その中の数人の海外から来た留学生が、ランドスケープ、建築やデザインを勉強してきた人達が混ざっているというのが、実情のようです。大学院生には、ランドスケープに関わる園芸や環境系の勉強をした人達であったり、経済、アート、文学など様々な事を勉強してきた人達で、皆さん多種多様です。現在、事務所にインターンに来ているLouisiana Sate Universityの大学院生に聞いても、8割ぐらいの学生がデザインの勉強をしてこなかった学生だという事でした。
私のケースは日本の大学にいる際に、緑地(ランドスケープ)を勉強しているものの、あまり特別、デザイン的なことを勉強したのかと考えると、そうでも無いような気がします。この自分の経験と同期の学生達のことをよく考えると、アメリカのランドスケープデザインは、以前からランドスケープに関わっていなかった人でも、関われる分野だと思っています。そして、このような人の多様性にこそ、将来のランドスケープをより良くすることができる私は思っています。
しかし、米国に直接留学する人こそ、日本のランドスケープの実情を聞かれることが多くあると思いますし、日本庭園に始まる造園やランドスケープに関する基礎的なことは抑えておいて頂きたいというのも本音です。そこで今回、ランドスケープに関わって来なかった人達も、現在、関わっている人達にも読んでほしい入門本を紹介します。日本語でランドスケープのお勧めの本は、ほとんど無いのですが、初心者・入門者向けには、この海文堂出版の造園計画という本がお勧めです。
7月の始めに日本に一時帰国していました。その際に、母校の明治大学において、学生達に対してランドスケープの良い刺激を与えてほしいとのリクエストがありましたので、ちょっとしたプレゼンをさせて頂きました。特に、ランドスケープデザイン関連の学生達からは、海外への留学に関して、数多くの質問がありました。ランドスケープに興味をもってくれる学生がいるのは、本当に嬉しい限りです。
さて、前回の留学アドバイスの続きです。この続編がいつまで続くのかは分りませんが、時々、書くことが出来たらと思います。私自身は、2005年を卒業していますが、アメリカに在住していますので、こちらの現状教育状況のような形で報告できらと思います。私のほうに、以下のような質問が来ました。
TOFELが留学をする際に大事になってくるようですが、TOEICはあまり海外では必要ないのでしょうか?TOEICは近々受けようかと思っているのですが・・・
これはとても良い質問だと思います。TOEICは残念ながら留学とは全く関係ありません。多くの日本の企業は、これを英語能力を測る指数に使っているようです。更に日本のランドスケープ事務所では、この点数がいると言ったことは、ほとんど無いと思います。既に申し込んでいるなら、ぜひ受けて下さい。私は今までに一回もこの試験を受けたことがありません。(私もいつか受けてみたほうが良いかのもしれません。。。)
「プロフェッショナルとしての時間管理、つまり仕事と私生活のバランスを上手く保つか?」
「限られた時間の中で私たちのデザインの質を上げる共に、クライアントが満足するプロジェクトをするか?」
最近、ランドスケープの仕事をしている際に、時間と仕事について考える機会がありました。この時間については学生時代にインターンをした頃からプロフェッショナルの仕事をしている現在まで、難しい課題だな。。。といつも思っています。
時間とランドスケープの仕事
デザインの仕事では、設計時間を多くかけたからといって、それがいつも最高に素晴らしくなるといった保証はありません。反対に時間が少なくしたから良いという訳でもありません。適度にバランスを取れた設計時間を見出し、計画・デザインをするという行為に、現在のランドスケープアーキテクトはチャレンジする価値があるのではないか?と個人的には思っています。
では、どのように時間を扱ったら良いのか?ということになりますが、それについては、まず私達ランドスケープアーキテクトの仕事の成り立ちを理解し踏まえる必要があるでしょう。
ランドスケープの仕事は、簡潔に表現すると、クライアントから依頼をもらい、それに対してランドスケープの観点からのソリューションを出すというサービスになります。そして、クライアントは私たちのソリューションやアイデアを含んだデザイン資料やサービスに対して設計料金を払います。この設計料と仕事の関係については、もしクライアント側の方であれば、私達デザイナーの精神的労働と言う時間を理解してくれると有難いですし、デザイナー側の人であればクライアントが報酬を払っているという時間を利用しているという事を大事にする必要があると思います。
Landscape Architect | Masahiro Taguchi
(ランドスケープデザイン日誌の管理人)