Posts Tagged ‘大学’

奨学金(Scholorships)情報 ランドスケープアーキテクチャーの米国留学

6月 5th, 2011

米国の大学・大学院において気づいたのが、多くの奨学金が存在することです。企業・個人からの献金が大学に多く集まるのです。少し気になったので、奨学金という言葉についてWikipediaで調べると以下のようになります。

「奨学金(しょうがくきん)は、能力のある学生に対して、金銭の給付・貸与を行う制度。金銭的・経済的理由により修学困難とされる学生に修学を促すことを目的とすることも多いが、金銭的・経済的な必要性を問わず、学生の能力に対して給付されることもある。」

米国における多くの奨学金は、前者の経済的サポートというよりは、後者の優秀な学生に対して授与するというものが多いと思います。実は、私が学生の頃は知りませんでしたが、海外からの留学生でも申し込むことが出来る多くの奨学金が存在しますので、今回、紹介させて頂きます。

LAF(Landscape Architecture Foundation)の奨学金

LAF の奨学金情報のウェブサイト

LAF の奨学金情報のウェブサイト


http://lafoundation.org/scholarship/leadership-in-landscape/awards-available/

例えば、2011年で、大学院生で、日本人が » Read more: 奨学金(Scholorships)情報 ランドスケープアーキテクチャーの米国留学

事務所のインターンシップ - ランドスケープの学生達

6月 2nd, 2011

先週から、夏のインターン生が事務所にやって来ました。今年は、計10人です。ついつい、私がインターンした頃を思い出してしまいます。もう7年も前のことですから、時が経つのは早いものです。

さて、私の事務所のEDSAでは、最初の一週間にシュレット(Charrette)と呼ばれる課題をインターンにやらせることになっています。学生達に私達がやっているプロジェクト、もしくは類似したものを一週間かけてデザインしてもらいます。この間に、彼らにチームワークであったり、同期のインターン生としての自覚を学んでもらいます。

今回は、隣町のPompano Beach市のCRA(Community Redevelopment Agency 市の再開発を扱う公共機関)に対して公共事業の提案の設計・計画に取り組んでもらいました。テーマは”Temporary Urbanism”というの課題をつけました。

このシュレットは、通常、半日に一回、事務所のデザイナーを数人呼んで、その前でインターン生にプレゼンテーションをしてもらいます。その際に、いろいろなレビューや意見をもらい、さらにデザインを洗練化させていくのが典型的なプロセスです。

最終的には、市のCRAの職員を招いて、プレゼンしてもらいました。”Temporary Urbanism -つまり都市を活性化させるための公共空間と地域の人々を巻き込んだプログラム・イベント”というの課題・コンセプトにして、皆さん非常に良いプレゼンをしてくれました。今回、個人的には、とても優秀な学生達という印象を受けました。

Internship Charrette

インターンシップのシュレット(Charrette)と呼ばれる課題  左に座っているのはCRAの職員

今回、時代の流れ » Read more: 事務所のインターンシップ - ランドスケープの学生達

2011年度、米国ランドスケープ学科のランキング

2月 22nd, 2011

最近、どのような米国のランドスケープの大学が良いか問い合わせがいくつかありましたので、2011年度のランクを更新しておきます。私の卒業したルイジアナ州立大学は、とても良く評価されているようです。テキサスの大学も、ヒーリングガーデンを専門とする先生が有名ですが、同様に良い評価を得ているようですね。

» Read more: 2011年度、米国ランドスケープ学科のランキング

ランドスケープ留学のアドバイス 続編03 (ランドスケープ留学関連の記事)

8月 25th, 2010

今回は、短く簡潔にブログさせて頂きます。
以前から、いくつかランドスケープの留学に関する質問が私のところに寄せられましたが、なかなか米国にある大学を日本から調べることはなかなか苦労すると思います。Landscape Architecture Magazine(March, 2010)にまとまった記事がありましたので、皆さんとシェアしたいと思います。

留学費用などが載っている。 LA Magazine, March 2010

留学費用などが載っている。 LA Magazine, March 2010


全ての記事のPDFのダウンロードは » Read more: ランドスケープ留学のアドバイス 続編03 (ランドスケープ留学関連の記事)

庭を見ること、ランドスケープを訪れること

8月 15th, 2010

昨日、大学の研究室の先輩とスカイプで話していると、「研究室の学生が質問があるから、相談に載ってくれないか?」と頼まれました。「夏休みの課題として、素晴らしい屋上緑化の事例を見に行きたいのだが、デザインの観点からみてどこがお勧めですか?」という質問でした。

私は、職業柄、さらには、個人的な趣味として、日本や世界の庭やランドスケープを見に行くことが大好きです。なぜかと言うと、現地の庭・都市空間・公園などには、そこに住む人々が、どのように利用しているのか見ることが出来るからです。そして、現地の気候、緑、光、風などを自分で感じながら、空間や景観を観察することがとても重要だと考えています。そして、そこにある快適な空間には、何が影響しているのか思いふけることもあります。

特に、学生の時には、たくさんのランドスケープを見に行きました。一人で行くことも多かったのですが、ルイジアナ州立大学のMax Conrad先生とは、世界各地のランドスケープを見に行きました。今でも、それは、私がデザイナー・計画者としての貴重な糧となっていることは間違いありません。

Max Z Conrad先生。 視察旅行(Field Trip)のインドにて。

Max Z Conrad先生。 視察旅行(Field Trip)のインドにて。

イサムノグチが影響を受けたというJantar Mantar(Jaipurにて)。 左下にいるのは、一緒に旅行をしたルイジアナ州立大学の学生。階段を上るのがMax先生。

イサムノグチが影響を受けたというJantar Mantar(Jaipurにて)。 左下にいるのは、一緒に旅行をしたルイジアナ州立大学の学生。階段を上るのがMax先生。

» Read more: 庭を見ること、ランドスケープを訪れること

ランドスケープデザインの入門書 「造園計画」

8月 4th, 2010

ランドスケープに関わっていると、いろいろな履歴・職歴などを持った設計者や業界の関係者の方に出会うことが多くあります。環境やランドスケープといった広範囲なものを対象としている為、いろいろな分野の人達がランドスケープに興味を持ち、勉強し、仕事に就くという事実があるのでしょう。
 
このブログを始めてから、ランドスケープ留学について、いろいろな人達から問い合わせや反響がありました。そして最近、少しびっくりしたのが、現在、アフリカでボランティアしている日本人からのお問い合わせです。。。世の中、本当に広いものだと感じると共に、ランドスケープの分野にもグローバル化が進みつつあることを実感しています。そして、よく聞かれる質問の一つが、ランドスケープの経験が無いのですが、留学したいというものです。
 
以前にも書いたかもしれませんが、米国のランドスケープアーキテクチャーの大学院においては、多くの学生が、学部生の時にデザインの勉強をしてなかった人達で大半を占められます。同僚の大学院を出た人達に聞いてみると、その中の数人の海外から来た留学生が、ランドスケープ、建築やデザインを勉強してきた人達が混ざっているというのが、実情のようです。大学院生には、ランドスケープに関わる園芸や環境系の勉強をした人達であったり、経済、アート、文学など様々な事を勉強してきた人達で、皆さん多種多様です。現在、事務所にインターンに来ているLouisiana Sate Universityの大学院生に聞いても、8割ぐらいの学生がデザインの勉強をしてこなかった学生だという事でした。

私のケースは日本の大学にいる際に、緑地(ランドスケープ)を勉強しているものの、あまり特別、デザイン的なことを勉強したのかと考えると、そうでも無いような気がします。この自分の経験と同期の学生達のことをよく考えると、アメリカのランドスケープデザインは、以前からランドスケープに関わっていなかった人でも、関われる分野だと思っています。そして、このような人の多様性にこそ、将来のランドスケープをより良くすることができる私は思っています。
 
しかし、米国に直接留学する人こそ、日本のランドスケープの実情を聞かれることが多くあると思いますし、日本庭園に始まる造園やランドスケープに関する基礎的なことは抑えておいて頂きたいというのも本音です。そこで今回、ランドスケープに関わって来なかった人達も、現在、関わっている人達にも読んでほしい入門本を紹介します。日本語でランドスケープのお勧めの本は、ほとんど無いのですが、初心者・入門者向けには、この海文堂出版の造園計画という本がお勧めです。

造園計画 海文堂出版

造園計画 海文堂出版

» Read more: ランドスケープデザインの入門書 「造園計画」