Greenacre Park 緑、水、そして冬の対策

2011年 5月 3日 火曜日by Taguchi Leave a reply »

前回紹介したグリーンエーカーパークの続きです。今回は、植栽の緑、カスケードの水景施設、そして、公園の冬の寒さ対策について書くことにします。
このGreenacre Parkにおいては、見本となったポケットパークのPaley Parkと同様に、小さな空間を活かすとともに、ハードな壁面の視覚を和らげるために、ツタによる壁面緑化がされていました。やはり、密度の高い都市空間では、壁という立面をどのように扱うのか重要なのでしょう。メインの樹木がアメリカサイカチ【Gleditsia triacanthos(Honey Locust)】が使われいたので、Paley Parkと同じく、ヘデラ【Hedera helix(English Ivy)】が使用されているのだろうと思っていましたが、ここでは、ナツヅタ【Parthenocissus tricuspidata(Boston Ivy/Japanese Ivy)が使われているそうです。両方とも夏場は、緑色をしているツタなのですが、秋には、グリーンエーカーで使用されているナツヅタは鮮やかな赤色に紅葉しますので、雰囲気が大変変わることでしょう。

Parthenocissus tricuspidata

ナツヅタParthenocissus tricuspidataで覆われた壁

ツタ一つを選ぶのにも、それが常緑なのか、落葉なのか、どのような性質の伸び方をするのか?考える必要があります。この場所を設計したランドスケープアーキテクトは、きちんとツタ植物の特性を踏まえたのだと思います。
(昔の上記の写真からは、少しこのツタの判定は難しいのですが、何となくヘデラと一緒に混植しているのではないか?という疑いもあります。今度、行く機会があれば確認してみようと思います。)

また、ツタの葉の緑色、もしくは紅葉、レンガ、カスケードの水系は、どちらのポケットパークでも使用されており、マテリアルの相性もとても良いと思います。そして、レンガ自体はニューヨークの建築に多く使われている基本的な素材ですので、都市全体の統一感としても、とても良く、公園自体が都市景観と調和しているのが心地良いです。

グリーンエーカーパーク 滝 ツツジ シャクナゲ

グリーンエーカーパークの滝 スロープ部分には、ツツジとシャクナゲの花が咲く。

この公園には、高低差のレベル巧みに使い分けて、ポケットパークに豊かな表情を与えています。例えば、カスケードの水景施設のところは、高さを低くすることにより、滝を大きく見せつつも、多くの人が座れるスペースをつくりだしています。

Greenacre Park Pergola

Greenacre Parkのパーゴラとアウトドアカフェ

この公園ならではの、とてもユニークだと思った箇所は、すこし高い場所に設置されたパーゴラです。このパーゴラの中には、何と電熱線が通してあり、その下は暖かくいれるという暖房施設なのです。私は、実際に冬場に行ったことがないので、作動しているのをみたことありませんが、とても面白い仕掛けだと思います。ちょっとした、アウトドアカフェにあるヒーターのようなものですね。

季節のプランター アジサイ

季節のプランター アジサイが植えられている

Stair and Cascade Water Feature

階段横の水の流れ - 大き目の丸砂利で表情をだす

このポケットパークについて、私が感じたことは、多くの場所にちょっとした「日本の心」が表現を巧みに利用していることです。御影石の壁や彫刻、更にはナツヅタ(日本に自生)、シャクナゲ、サツキといった植栽を上手に扱っている点には、素晴らしいです。このシャクナゲやサツキも、花の色を白、桃色を基本色にすることによって、小さなスペースに広がりを与えていると思います。
また、この公園の大きさは約585㎡(6360sq ft)あり、Paley Parkの約390平米(4200sq ft)より200㎡ほど敷地は大きいです。その面積を上手く利用し、高低差をつけることにより、スペースの定義や関連付けをし、上手にアウトドアで寛ぐことのできるスペースを市民に提供したデザインには感嘆させられます。

<参考資料>
http://www.aozoramarket.com/ny/today/greenacrepark.htm
ツツジとシャクナゲ
http://torisanpo.web.fc2.com/rohdodendoron.htm

<追記参考資料>

Greenacre Brochure

Greenacre Park Brochure

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