エコ・省エネ・サステイナブルなランドスケープの評価・研究、そして創造

5月 17th, 2011 by Taguchi 3 comments »

サステイナブル、それは共生と成長
エコロジー、それは環境にやさしい事
生物多様性、それは全ての生物、生態系の多様性との共存

私達ランドスケープ・アーキテクトはこのようなモットーを基に仕事をしている人が多いことだと思います。しかし、実際は不動産開発に関わる仕事が多く、「本当に環境にやさしい空間を創っているのだろうか?」という課題にぶつかることが多くあります。なぜなら、私達の仕事には、依頼者がおり、その依頼者は彼らのビジネスの為の経済的利益、つまりお金におけるサステイナビリティーを目指しているからです。

では、これからのランドスケープ・デザインはどうするべきなのか?
この質問に返答するのは、なかなか難しいことであるし、時と場所により異なるかもしれません。私の現在の答えとしては、経済的にもサステイナブルにし、かつ環境にも優しくすると両者が共にある設計・計画をしていく必要があると思います。そして、それが可能な時期になってきたと最近は感じています。温暖化・エネルギー問題に対しての一般の人々・企業の考え方が変化しつつあるからです。
更に、土地に対して、この環境、経済の両者をプラスの方向性を示すと共に、芸術的な面もランドスケープに織り込んでいき、アートとサステイナブルが両立し、バランスよくなれば、それは長期に渡って皆さんから喜ばれるランドスケープになるのでしょう。
 

Landscape Architecture Foundation

Landscape Architecture Foundationのウェブサイト

さて、なぜサステイナブルなランドスケープに » Read more: エコ・省エネ・サステイナブルなランドスケープの評価・研究、そして創造

樹木を考える - ポケットパークで使われた植栽

5月 10th, 2011 by Taguchi No comments »

「木を植えた男」という絵本を読んだことがありますか?

私は小さい頃に両親が読んでくれたこの本がとても大好きでした。本の内容は、老人が、毎日ひたすら、荒れ果てた土地に木を植え、やがて、そこには平和で美しい森ができ、人と自然の営みが出来ていくという物語です。

私は、幼い頃のこの本の影響なのか、樹木や自然にとても関心があります。そして時折、この自分の好奇心に導かれ、樹木のことを図鑑やウェブサイトを使って調べてみることがあります。木の神秘性や、知らなかった特性に感心すると共に、「この樹木は、こんな場所で使えたら良いだろう、もしくは、この特徴を生かしたらどうなのか?」と考え事をします。

さて、今回は、先日に書いたニューヨークのポケットパークの代表作、Paley ParkとGreenacre Parkで使われた樹木について考え事をしてみることにします。 » Read more: 樹木を考える - ポケットパークで使われた植栽

Greenacre Park 緑、水、そして冬の対策

5月 3rd, 2011 by Taguchi No comments »

前回紹介したグリーンエーカーパークの続きです。今回は、植栽の緑、カスケードの水景施設、そして、公園の冬の寒さ対策について書くことにします。
このGreenacre Parkにおいては、見本となったポケットパークのPaley Parkと同様に、小さな空間を活かすとともに、ハードな壁面の視覚を和らげるために、ツタによる壁面緑化がされていました。やはり、密度の高い都市空間では、壁という立面をどのように扱うのか重要なのでしょう。メインの樹木がアメリカサイカチ【Gleditsia triacanthos(Honey Locust)】が使われいたので、Paley Parkと同じく、ヘデラ【Hedera helix(English Ivy)】が使用されているのだろうと思っていましたが、ここでは、ナツヅタ【Parthenocissus tricuspidata(Boston Ivy/Japanese Ivy)が使われているそうです。両方とも夏場は、緑色をしているツタなのですが、秋には、グリーンエーカーで使用されているナツヅタは鮮やかな赤色に紅葉しますので、雰囲気が大変変わることでしょう。

Parthenocissus tricuspidata

ナツヅタParthenocissus tricuspidataで覆われた壁

ツタ一つを選ぶのにも、それが » Read more: Greenacre Park 緑、水、そして冬の対策

Greenacre Park ポケットパークのディテールを観る

4月 26th, 2011 by Taguchi No comments »

以前紹介したGreenacre Parkの続きになります。7年前に私のLSU大学院のMax先生と学生達と一緒にフィールドトリップで、この公園には初めて訪れました。そのとき、ハーバード時代のMax先生の先生が、この公園の設計担当をしたKinoshita氏らしく、いろいろと話してくれました。その話によると、Kinoshita氏はサーリネンの事務所で働いていた時に覚えた、実寸スケール、つまり1:1のモックアップをこの公園の施工時にやったそうです。ですから、この小さな公園には、多くのディテールも見応えがあります。マテリアルの使い方も、アメリカらしい力強さを感じさせつつ、石という日本的な素材も多くに使われています。まず最初に注目したいのは、エントランス部には、彫られた御影石にエッチングによるとてもシンプルなサインとトレリスです。

Greenacre Park Entrance Signage

シンプルなサイン(公園看板)と繊細な緑陰


よく観るとその上には、このような言葉が書かれています。

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日本造園学会(JILA: Japanese Institution of Landscape Architecture)の薦め

4月 21st, 2011 by Taguchi 2 comments »

今日、4月22日はEarth Dayです。そう、「地球環境について考える日」なのです。

「環境問題は、人と生物、地球、人と人のコミュニケーション問題ともいえます。そして私たちはだれも、この地球と100%関わり、家族や友人との間柄にも似た不可分の関係を持っています。だからアースデイは、私たち一人ひとりのものなのです。
 アースデイには、代表も規則もありません。民族・国籍・信条・政党・宗派をこえて、だれもが自由にその人の方法で、地球環境を守る意思表示をする国際連帯行動です。すべての人が、同じ輪の上で自由に起こせる、世界初でおそらく唯一のアクションがアースデイです。あなたもぜひ、自分と地球とそこに住むたくさんの生命との対話、アースデイ・アクションを起こしてください。そして、その活動を互いに知らせあい、大きな輪をつくりましょう。」
http://www.earthday-tokyo.org/2011/aboutus/ target=”_blank”より引用

私にとっては、ランドスケープの仕事をすることが地球環境を考える事だと思っています。もちろん、依頼者の意向によっては、常に地球環境がに良いこととは言えませんが、少しでも環境のことを理解して欲しいと思って、仕事をしています。そして、人、自然、生物のバランスを取りつつ、将来の計画・設計することが、今日のランドスケープの課題であります。

さて、今日、私がEarth Dayにちなんで、ランドスケープに関心ある人に対して、普及活動をしたいのが、日本の造園学会です。昨年まで知らなかったのですが、この日本の造園学会は、海外にいる人も入会出来るのです。私のほうは、昨年、そのことを知りまして入会させて頂きました。(一方、アメリカ造園学会のほうは、大学院時代から入会してていましたが。。。)入会すると、学会誌も丁寧に船便で、きちんと送られてくるのです。

日本造園学会誌 ランドスケープ研究

日本造園学会誌 ランドスケープ研究 - SEA MAILのスタンプが見えるでしょうか?

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これぞ、最高のポケットパーク! Greenacre Park (グリーンエーカーパーク)

4月 19th, 2011 by Taguchi 1 comment »

以前のブログで、ポケットパークの先駆けとなったPaley Parkを紹介させて頂きました。今回は、私が知っている限りで、最も素晴らしいポケットパークを紹介します。その公園は、ニューヨークのマンハッタンに所在し、名称はGreenacre Park(グリンエーカーパーク)と言います。皆さん知らないでしょうが、日系アメリカ人のランドスケープアーキテクトによって設計されたものなのです。当初、公園はAbby Rockefeller Mauzé(John D. Rockfellerの孫)によって創設されたGreenacre Foundationが、ランドスケープの事務所、Sasaki Associatesに依頼し、そこの所長(Principal)をしていたMasao Kinoshita氏によって設計され、1971年に開園に至ったという経緯があります。

Greenacre Park

Greenacre Parkを道路側から眺める。「この中に入ってごらん!」と、街の人々を魅了しています。

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